日々のつれづれその3

細々と続けてみる。

ハドソン川の軌跡

友だちとご飯を食べることになったのだけれど、時間が余っていたので、ちょうどよくやっていた本作を見てきた。
2009年1月15日、バードストライクで両エンジンが止まってしまって、飛行機がハドソン川に不時着した話。

ニュースで飛行機の羽の上に人が乗っていた画面を見た記憶が残っていたのと、死亡者ゼロだったことを覚えていて、「滑走路に降りるように川に降りたんだろうな。飛行機はきっとなかなか沈まないんだろうな。そして、キャプテンに軍人の経歴があったから、イレギュラーにも対応できたんだろうな。彼にとってはそんなに難しいことじゃなかったのかも」ぐらい思っていたのだけれど、

ちがいました。まったくもって。

少しでも運が悪かったら、タイミングが悪かったら、間違いなく大惨事になっていました。
キャプテンサレンバーガー(サリーと呼ばれていたが)、すごい。
よくもまあ、あの短時間のうちに決断して155人を救いました。
乗客乗員、みんな運がよかったのも間違いない。

そして、これが落ちた時の再現アニメーションらしい。

映画の最後の部分「誇らしかったよ」ってサリーが言ってた気分に、もう一回ひたれる。
よくもまあ、川にちょうど船がいなかったよね、とか。建物とか橋にぶつからなかったよね、本当によかった、とか。色々思う。
キャプテンサリーも、ジェフもさすがです。(もちろんCAさんたちも!)

でもまあ、映画の結構な部分は、事故調査委員会の調査でした。
確かに、簡単に「とりあえずハドソン川に降りてみよう」って他のパイロットに思われても困るのだとは思うのだけれども。
そして、乳児も老人もいたのだから、1月の最強に寒いニューヨークの川の上で水に濡れて荷物もずぶぬれになって、目的地にももちろん行けなかった乗客たちの存在も、飛行機大破が防げなかったのか調査する必要もあったのだと思うけれども。
まさか、英雄のはずのキャプテンが、事故調査であんなに問い詰められていたなんて、想像もしなかった。
(実際があんなに執拗だったか、失礼だったか、追い詰める感じだったかはわからないけれど。そして確かに事故が起きたら、どんな場合でも次を起こさないためにと保険金対応のために、調査をしつこいぐらい行うぐらいは普通な気もして来たけれど)。

うん。よかったです。すべてひっくるめてよい映画でした。
クリントイーストウッド監督の映画、安心できる感じです。
トムハンクス演じるサリーも、苦悩の場面とかよい味出してた。
相棒のジェフもかっこよかった。

おまけ。
パイロットと副パイロットかと思いきや、CaptainとFirst Officerと呼ばれていたのにちょいと驚いた。
メーデーメーデーメーデーも飛行機でも使われることも知ったよ。
勝手に沈むときだけかと思っていたので。
船が先にあったから自然な流れなのかもしれないけれど、用語が船と飛行機で同じなのが、おもしろい。