日々のつれづれその3

細々と続けてみる。

ぼくと1ルピーの神様

ぼくと1ルピーの神様 (RHブックス・プラス)

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スラムドックミリオネアの映画が結構有名な気がするけれど、それの原作。(私は映画はまだ見ていない。)

ミリオネアなクイズ番組にいろいろあって全部正解しちゃったせいで、警察に逮捕されてしまったラム・ムハンマド・トーマス少年(身寄りなし)。
理由は「全問正解できるなんておかしい。ずるをしたに違いない。」ってクイズ主催者が警察に賄賂付きで通報したこと。
拷問をされている途中に表れた弁護士に、すんでのところで身柄を引き取られ、彼女にどうして全部正解できたかを伝えていくんだけれど、ひとつひとつのエピソードが、インド社会の悲惨な側面を描写していてなんだか考えることが多かった。そして、それなのに引きつけられた。

日本でだって孤児は生きていくのが大変だと思うんだけれど、インドではありえないぐらい大変すぎて、命からがら転々といろいろなところで働いてきた主人公がしてきてしまった、見てきてしまった体験が壮絶だった。